ペインリハビリテーション
定価:4,620円(本体4,200円+税)
商品コード: ISBN978-4-89590-385-1
内容紹介
「痛み」を訴えるヒトの前で、セラピストができる最良の治療とは何か?
ヒトは、誕生してからさまざまな反射・反応を持ち、成長過程の中でその感覚は統合され消えていく。その中で痛み(pain)は、進化の過程で置き去りにされることなく生き残った情報の一つである。大切に受け継がれてきたこの感覚が、生体にとって非常に重要であることは確かであろう。しかし、痛みは不快な感覚・情動体験を表す苦痛の感情表現であり、ヒトはそれから逃れることを望む。近年、リハビリテーション医療者は痛み治療において最も期待され、注目を浴びている。しかし、星の数ほどある痛みの書の中で、リハビリテーションを中心に整理されたものは皆無である。痛みに苦しむ人に向き合うためには、正しい知見のもとに治療を行う必要がある。そこで当代きっての若き研究者らが、それぞれの専門領域の立場からペインリハビリテーションの基礎と臨床に役立つ評価・治療について分かりやすく解説した。
本書は、初学者にとっての入門書として、また痛み治療に新しい道を模索する人にとって、知識のアップデートと治療の打開策を、同時に味わえる会心の一冊である。
目次
第1章 痛みを理解するために
第1節 痛みの基礎
1.痛みとは
2.なぜ痛い?-痛みの多面性と原因を探る
3.痛みに関係する神経の話-痛みの神経生理学入門
4.痛みを制御するシステム-疼痛抑制系
5.痛みの分類
第2節 痛みと末梢組織
1.末梢組織の機能解剖
2.組織損傷・炎症の病態生理
第3節 痛みの神経科学
1.脳の機能解剖
2.痛みに関する脳機能
3.痛みの知覚
4.痛みの情動
5.痛みの認知
第2章 痛みはどうして起こるのか?
第1節 痛みの発生メカニズム-末梢機構
1.痛みと組織損傷・炎症
2.痛みと不活動
3.痛みに伴う機能障害
第2節 痛みの発生メカニズム-中枢機構
1.脊髄の神経可塑的変化-中枢性感作
2.脳の神経可塑的変化-神経因性疼痛
3.脳の神経可塑的変化-運動器疼痛
4.脳でつくられる痛み
5.ソーシャルペイン
6.精神神経疾患の痛みに関連する脳領域
第3節 難治性疼痛
1.筋筋膜性疼痛症候群
2.線維筋痛症
3.複合性局所疼痛症候群
4.肩手症候群
5.中枢性疼痛,視床痛,脳卒中後疼痛
6.幻肢痛
7.外傷性頸部症候群,むち打ち関連障害
8.failed back(surgery)syndrome
第3章 痛みをどう評価するか?
第1節 基礎研究で活用されている痛みの評価
1.動物実験で活用されている痛みの計測法とその理論
2.臨床における痛みの計測・診断への応用
第2節 臨床で活用されている痛みの評価
1.ヒトの痛みをどう測る?
2.痛みの強度の評価
3.痛みの性質の評価
4.痛みの空間的・時間的評価
5.機能評価
6.精神心理学的評価
7.知覚検査,電気生理学的検査
8.理学的検査(疼痛誘発テスト)
9.行動評価
10.痛みの客観的評価(生理学的評価)の試み
第3節 脳機能イメージング法による痛みの評価
1.痛みの評価に用いられる脳機能イメージング法
2.脳機能イメージング法の適応と限界
第4章 ペインリハビリテーションをどう考える?
第1節 末梢組織に対するリハビリテーション
1.組織損傷のリハビリテーション
2.不活動に起因した痛みのリハビリテーション
3.リハビリテーションが末梢組織の可塑性に及ぼす影響
第2節 脳のリハビリテーション-新たな潮流
1.脳のリハビリテーションの現状
2.痛みの情動的側面に対してどのようにアプローチするか?
3.痛みの認知的側面に対してどのようにアプローチするか?
4.脳のプレコンディショニングのための刺激療法-最近の治療トピックス
5.痛みに対する現象的アプローチ
第3節 ペインリハビリテーションの現状
1.最近の潮流と考え方
2.急性痛の治療の考え方
3.慢性痛の治療(マネジメント)の考え方
第4節 リハビリテーションに必要な薬剤の基礎知識
1.痛みに対するさまざまな薬物療法
2.侵害受容器の興奮を抑える薬剤
3.一次侵害受容ニューロンの興奮伝導を抑える薬剤
4.脊髄に作用する薬剤
5.脳に作用する薬剤
6.疾患特異的薬剤
第1節 痛みの基礎
1.痛みとは
2.なぜ痛い?-痛みの多面性と原因を探る
3.痛みに関係する神経の話-痛みの神経生理学入門
4.痛みを制御するシステム-疼痛抑制系
5.痛みの分類
第2節 痛みと末梢組織
1.末梢組織の機能解剖
2.組織損傷・炎症の病態生理
第3節 痛みの神経科学
1.脳の機能解剖
2.痛みに関する脳機能
3.痛みの知覚
4.痛みの情動
5.痛みの認知
第2章 痛みはどうして起こるのか?
第1節 痛みの発生メカニズム-末梢機構
1.痛みと組織損傷・炎症
2.痛みと不活動
3.痛みに伴う機能障害
第2節 痛みの発生メカニズム-中枢機構
1.脊髄の神経可塑的変化-中枢性感作
2.脳の神経可塑的変化-神経因性疼痛
3.脳の神経可塑的変化-運動器疼痛
4.脳でつくられる痛み
5.ソーシャルペイン
6.精神神経疾患の痛みに関連する脳領域
第3節 難治性疼痛
1.筋筋膜性疼痛症候群
2.線維筋痛症
3.複合性局所疼痛症候群
4.肩手症候群
5.中枢性疼痛,視床痛,脳卒中後疼痛
6.幻肢痛
7.外傷性頸部症候群,むち打ち関連障害
8.failed back(surgery)syndrome
第3章 痛みをどう評価するか?
第1節 基礎研究で活用されている痛みの評価
1.動物実験で活用されている痛みの計測法とその理論
2.臨床における痛みの計測・診断への応用
第2節 臨床で活用されている痛みの評価
1.ヒトの痛みをどう測る?
2.痛みの強度の評価
3.痛みの性質の評価
4.痛みの空間的・時間的評価
5.機能評価
6.精神心理学的評価
7.知覚検査,電気生理学的検査
8.理学的検査(疼痛誘発テスト)
9.行動評価
10.痛みの客観的評価(生理学的評価)の試み
第3節 脳機能イメージング法による痛みの評価
1.痛みの評価に用いられる脳機能イメージング法
2.脳機能イメージング法の適応と限界
第4章 ペインリハビリテーションをどう考える?
第1節 末梢組織に対するリハビリテーション
1.組織損傷のリハビリテーション
2.不活動に起因した痛みのリハビリテーション
3.リハビリテーションが末梢組織の可塑性に及ぼす影響
第2節 脳のリハビリテーション-新たな潮流
1.脳のリハビリテーションの現状
2.痛みの情動的側面に対してどのようにアプローチするか?
3.痛みの認知的側面に対してどのようにアプローチするか?
4.脳のプレコンディショニングのための刺激療法-最近の治療トピックス
5.痛みに対する現象的アプローチ
第3節 ペインリハビリテーションの現状
1.最近の潮流と考え方
2.急性痛の治療の考え方
3.慢性痛の治療(マネジメント)の考え方
第4節 リハビリテーションに必要な薬剤の基礎知識
1.痛みに対するさまざまな薬物療法
2.侵害受容器の興奮を抑える薬剤
3.一次侵害受容ニューロンの興奮伝導を抑える薬剤
4.脊髄に作用する薬剤
5.脳に作用する薬剤
6.疾患特異的薬剤
【編著】 松原貴子 (日本福祉大学 健康科学部 リハビリテーション学科)
沖田実 (長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科)
森岡周 (畿央大学大学院 健康科学研究科)