精神科リハビリテーション 【第2版】
内容紹介
理論から具体的な実践へ!
W.アンソニーら著「精神科リハビリテーション」待望の第2版邦訳!
W.アンソニーらによって書かれた本書は精神障害を抱える人々のリハビリテーションを実現するうえで、きわめて貴重なテキストである。1990年に刊行された初版は、精神科リハビリテーション活動の枠組みやアイデア、研究によるエビデンス、将来の展望までを体系化しており、全国の読者の目を見張らせ、大いに勇気づけた。本書はその待望の第2版である。
第2版では、教育支援、リカバリー、ピアサポート、ケアマネジメント、エンパワメントなどの活動とその成果を縦横に展開している。わが国においても、2005年の『障害者自立支援法』より、精神障害を抱える人々に対する支援の位置づけはノーマライゼーションの方向に大きく変化した。リハビリテーション活動も、やみくもな手探りの試行から、仮説に基づく構造的な研究も実行されるようになった。利用者と支援者の関係も変わり、情報とパワーを共有しようという試みが始まっている。
この重要な流れの中で、世界的な技術的進歩を網羅した本書第2版の邦訳は、リハスタッフをはじめ、教育者、研究者、精神保健従事者など、精神障害を抱える人に関わる全ての人が、いま読むべき歴史的な書である。
目次
監訳者の序
まえがき
初版のまえがき
序
初版の序
謝辞
第1章 はじめに
精神科リハビリテーションの分野
精神科リハビリテーションを必要とする人々
対象者の定義
治療とリハビリテーション、他の介入サービスの区別
精神科リハビリテーションアプローチの必要性
将来の点描
第2章 過去の誤謬:研究のレビュー
歴史的発展
道徳療法の時代
州政府による職業リハビリテーション
地域精神保健センター
心理社会的リハビリテーションセンター
地域生活支援システム
当事者/サバイバーの影響
マネジドケア
アメリカと世界における歴史的発展の関連
過去の誤謬の訂正
15の誤謬
要約
第3章 現状:研究のレビュー
レビューに含まれている研究
主な介入でレビューに含まれない研究
生活技能訓練
家族介入
重度精神障害を抱える人々の住居・教育・職業
住居面の現状
教育の側面
職業面の現状
精神科リハビリテーション研究分野のレビュー
その他の価値ある文献のレビュー
研究の場所
アウトカムの指標
介入の種類
調査研究のデザイン
アウトカム
結論
今後の研究課題
精神障害を抱える人の影響
マネジドケアがもたらした影響
要約
第4章 理念
リハビリテーションモデル
精神科リハビリテーションの価値観と基本原則
リカバリーのビジョンとリハビリテーションの理念
精神科リハビリテーションの使命
要約
第5章 プロセスと技術
精神科リハビリテーションのプロセス
リハビリテーション診断
リハビリテーション計画
リハビリテーション介入
精神科リハビリテーション従事者の技術
科学的基盤
精神科リハビリテーション実践の技術
精神科リハビリテーションの技術に対する抵抗
精神科リハビリテーション技術と精神保健文化
要約
第6章 診断
精神医学的診断と精神科リハビリテーション診断の例
伝統的な精神医学的診断(記録ファイルからの抜粋)
精神科リハビリテーション診断
精神科リハビリテーション診断アプローチの実証的基礎研究
精神科リハビリテーション診断の構成要素
リハビリテーション準備性
リハビリテーション準備性の評価
リハビリテーション準備性の向上
準備性評価と準備性の向上の例
準備性データ
リハビリテーション総合目標に関連した機能評価と資源評価
精神科リハビリテーション診断面接
当事者の関与
情報の整理
精神科リハビリテーション診断評価尺度
結論のコメント
第7章 計画と介入
研究のレビュー
精神障害を抱える人々は技能を学ぶことができる
技能はリハビリテーションアウトカムに影響を与える
技能発達介入がリハビリテーションアウトカムに影響を与える
支援介入はリハビリテーションアウトカムに影響を与える
介入についての争点と原則
結語
第8章 人材
有資格の専門家
カリキュラムの集中度
就業中レベルカリキュラム
機能的専門家
家族
当事者
サービス提供者としての精神障害を抱える人々
サービス提供者のキャリア開発
結語
第9章 プログラム
プログラムの使命
プログラムの構造
プログラムの環境
セッティングのネットワーク
文化的土壌
リハビリテーションプログラムの事例
ACTプログラムモデル
クラブハウスプログラムモデル
個別的就労支援プログラムモデル(IPS)
Choose―Get―Keepプログラムモデル
診断のためのCGKの構造
計画のためのCGKプログラムの枠組み
介入のためのCGKプログラムの枠組み
プログラムの評価
選択-達成-維持Choose-Get-Keepの環境
結びの解説
第10章 サービスシステム
精神科リハビリテーションに関するサポートシステムの必要性
精神障害および薬物乱用問題を抱える人に対するシステムの細分化
サービスシステムの研究
1980年代におけるシステムの不備への対応
地域生活支援システム(CSS)
援助付き環境について
援助付き住居
援助付きの教育
援助付き雇用
ケースマネジメント
90年代におけるマネジドケア
精神保健システムへの精神科リハビリテーションの統合
精神保健システム政策の実施
精神保健システムを取り巻く文化的土壌
過去の精神保健サービス計画の落とし穴
おわりに
第11章 変化のための技術
従事者の教育・研修のための技術
精神科リハビリテーション訓練の普及戦略の開発
訓練普及戦略を支える訓練技術
プログラム変更のためのコンサルテーション技術
タイプ1プログラムのコンサルテーション
タイプ2プログラムのコンサルテーション
サービスシステムを変えるためのシステムコンサルテーション技術
システム変更のプロセス
システム変更の原則
おわりに
第12章 変革ためのリーダーシップ
リーダーシップと公的資金による組織
リーダーシップのレベル
リーダーシップとは何か
管理者とリーダー
精神保健におけるリーダーシップの必要性
リーダーシップは、教えられるか?
結び
第13章 未来へのビジョン
夢を見る準備
過去の3つの論点
未来へのビジョン
精神科リハビリテーション実践のビジョン
精神科リハビリテーション研究のビジョン
自然科学からのメタファ
現代物理学
重度精神疾患に関する現代科学
要約
結論
参考文献
索引
まえがき
初版のまえがき
序
初版の序
謝辞
第1章 はじめに
精神科リハビリテーションの分野
精神科リハビリテーションを必要とする人々
対象者の定義
治療とリハビリテーション、他の介入サービスの区別
精神科リハビリテーションアプローチの必要性
将来の点描
第2章 過去の誤謬:研究のレビュー
歴史的発展
道徳療法の時代
州政府による職業リハビリテーション
地域精神保健センター
心理社会的リハビリテーションセンター
地域生活支援システム
当事者/サバイバーの影響
マネジドケア
アメリカと世界における歴史的発展の関連
過去の誤謬の訂正
15の誤謬
要約
第3章 現状:研究のレビュー
レビューに含まれている研究
主な介入でレビューに含まれない研究
生活技能訓練
家族介入
重度精神障害を抱える人々の住居・教育・職業
住居面の現状
教育の側面
職業面の現状
精神科リハビリテーション研究分野のレビュー
その他の価値ある文献のレビュー
研究の場所
アウトカムの指標
介入の種類
調査研究のデザイン
アウトカム
結論
今後の研究課題
精神障害を抱える人の影響
マネジドケアがもたらした影響
要約
第4章 理念
リハビリテーションモデル
精神科リハビリテーションの価値観と基本原則
リカバリーのビジョンとリハビリテーションの理念
精神科リハビリテーションの使命
要約
第5章 プロセスと技術
精神科リハビリテーションのプロセス
リハビリテーション診断
リハビリテーション計画
リハビリテーション介入
精神科リハビリテーション従事者の技術
科学的基盤
精神科リハビリテーション実践の技術
精神科リハビリテーションの技術に対する抵抗
精神科リハビリテーション技術と精神保健文化
要約
第6章 診断
精神医学的診断と精神科リハビリテーション診断の例
伝統的な精神医学的診断(記録ファイルからの抜粋)
精神科リハビリテーション診断
精神科リハビリテーション診断アプローチの実証的基礎研究
精神科リハビリテーション診断の構成要素
リハビリテーション準備性
リハビリテーション準備性の評価
リハビリテーション準備性の向上
準備性評価と準備性の向上の例
準備性データ
リハビリテーション総合目標に関連した機能評価と資源評価
精神科リハビリテーション診断面接
当事者の関与
情報の整理
精神科リハビリテーション診断評価尺度
結論のコメント
第7章 計画と介入
研究のレビュー
精神障害を抱える人々は技能を学ぶことができる
技能はリハビリテーションアウトカムに影響を与える
技能発達介入がリハビリテーションアウトカムに影響を与える
支援介入はリハビリテーションアウトカムに影響を与える
介入についての争点と原則
結語
第8章 人材
有資格の専門家
カリキュラムの集中度
就業中レベルカリキュラム
機能的専門家
家族
当事者
サービス提供者としての精神障害を抱える人々
サービス提供者のキャリア開発
結語
第9章 プログラム
プログラムの使命
プログラムの構造
プログラムの環境
セッティングのネットワーク
文化的土壌
リハビリテーションプログラムの事例
ACTプログラムモデル
クラブハウスプログラムモデル
個別的就労支援プログラムモデル(IPS)
Choose―Get―Keepプログラムモデル
診断のためのCGKの構造
計画のためのCGKプログラムの枠組み
介入のためのCGKプログラムの枠組み
プログラムの評価
選択-達成-維持Choose-Get-Keepの環境
結びの解説
第10章 サービスシステム
精神科リハビリテーションに関するサポートシステムの必要性
精神障害および薬物乱用問題を抱える人に対するシステムの細分化
サービスシステムの研究
1980年代におけるシステムの不備への対応
地域生活支援システム(CSS)
援助付き環境について
援助付き住居
援助付きの教育
援助付き雇用
ケースマネジメント
90年代におけるマネジドケア
精神保健システムへの精神科リハビリテーションの統合
精神保健システム政策の実施
精神保健システムを取り巻く文化的土壌
過去の精神保健サービス計画の落とし穴
おわりに
第11章 変化のための技術
従事者の教育・研修のための技術
精神科リハビリテーション訓練の普及戦略の開発
訓練普及戦略を支える訓練技術
プログラム変更のためのコンサルテーション技術
タイプ1プログラムのコンサルテーション
タイプ2プログラムのコンサルテーション
サービスシステムを変えるためのシステムコンサルテーション技術
システム変更のプロセス
システム変更の原則
おわりに
第12章 変革ためのリーダーシップ
リーダーシップと公的資金による組織
リーダーシップのレベル
リーダーシップとは何か
管理者とリーダー
精神保健におけるリーダーシップの必要性
リーダーシップは、教えられるか?
結び
第13章 未来へのビジョン
夢を見る準備
過去の3つの論点
未来へのビジョン
精神科リハビリテーション実践のビジョン
精神科リハビリテーション研究のビジョン
自然科学からのメタファ
現代物理学
重度精神疾患に関する現代科学
要約
結論
参考文献
索引
【著】 W.アンソニー
M.コーエン
M.ファルカス
C.ガニエ
【監訳】 野中 猛 (日本福祉大学研究フェロー, 日本精神障害者リハビリテーション学会会長)
大橋秀行 (埼玉県立大学保健医療福祉学部作業療法学科教授)