■特集
神経難病を支える作業療法

神経難病リハの現状と課題・・・中馬孝容
神経難病患者の生活の質評価・・・中島　孝
地域一般病院における神経難病患者への作業療法-病期別のかかわり・・・阿南啓太,北野晃祐,山口良樹
神経・筋疾患をもつ人々の在宅療養生活と必要な支援・療養環境-在宅人工呼吸療養とその安全に焦点を当てて・・・小倉朗子
訪問における神経難病患者への作業療法・・・佐郷谷義明
神経難病患者の就労支援・・・深津玲子

■講座
作業療法研究と倫理　第1回
研究倫理の理解のために・・・山内　繁

■連載
作業療法研究と社会学・障害学　最終回
作業療法研究に社会学の視点を活かす・・・佐川佳南枝,田島明子,朝日まどか

コグトレ-みる,きく,想像するための認知機能強化トレーニング　第1回
覚える・・・宮口幸治

ご当地作業療法　第9回
「たんぽ会」さねが?-たんぽ会しませんか?・・・髙橋美央,津軽谷　恵

■あなたにとって作業療法とは何ですか?第1回・・・中村春基

■研究
脳性麻痺児の上肢の関節運動より分析したコンピュータ用4種のポインティングデバイスの操作効率の比較・・・小畑順一,井上善行,白谷智子

■提言
新年に,未来を担う若いOTに,伝えたいこと…深川明世

■学会・研修会印象記
一般社団法人日本脳神経外科学会第73回学術総会・・・阿瀬寛幸

「たこ祭り」　久保宏樹

　29 歳男性.2000 年(平成12年)11月,スポーツの試合中の事故による頭部外傷で四肢麻痺を呈されました.現在リクライニング車いすでの生活をされながら,週に1度,家人とリハにこられています.リハの中で随意性がわずかに保たれている右手を使って何か取り組めることがないかと,2 年前から絵を描きはじめました.ご本人との意思疎通の難しさもありますが,家人,介護士と協力しながら,どんな絵を描くか,ご本人の随意性を促しながら毎回楽しくリハができるようにと取り組んでいます.当初は意図した上肢活動では屈筋活動が強まり手を伸ばしにくい状態でしたが,次第に緩和され,表情の変化も少しずつ見られるようになり,リハに精を出しておられます.(担当PT:八石　明)