脳卒中・脳外傷者のための自動車運転【第2版】
電子版あり
定価:3,740円(本体3,400円+税)
商品コード: ISBN978-4-89590-578-7
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内容紹介
臨床医に求められる自動車運転再開許可判断に関わるすべての情報・知識を網羅 !
今回の改訂では、より一般医の読者を意識し、初版2つの章を「臨床医の判断ー医学的診断書の作成にあたって」の章としてブラッシュアップ、自動車運転の許可判断において確認すべきポイントと判断の決め手、具体的な診断書の書き方をよりわかりやすく理解できるようにした。また初版でのドライビングシミュレーターによる運転評価に加え、「実車による評価と訓練」の章を新設、さらに運転再開に向けた地域での取り組みとして、あらたに福岡県、千葉県の各施設における取り組みを追加。現在取り組んでいる地域はもちろん、これからの地域・施設にとっても参考となるであろう。
疫学的数値や交通事故についての実態、薬剤や法的知識など全章にわたりupdateを行っており、まさに最新版といえる仕上がりとなっている。
目次
第 2版 序文・・・米本恭三
初 版 序文・・・米本恭三
第1章 現状とニーズ・・・武原 格
はじめに
社会的現状と問題点
臨床現場の現状と問題点
研究活動の現状
患者・医療関係者の現状とニーズ
患者が望む支援
医療関係者が知りたい情報
第2章 脳卒中・脳外傷の疫学・・・渡邉 修
脳卒中
1.脳卒中患者数
2.日本脳卒中データバンクによる脳卒中の内訳,発生頻度
3.脳卒中後の自立性
4.脳卒中後の高次脳機能障害の合併
脳外傷
1.脳外傷者の年齢層
2.脳外傷の機序,分類および重症度
3.脳外傷の発生数,重症度割合,有病者数
4.頭部外傷データバンクにおける重症脳外傷の内訳
5.脳外傷者の障害像
第3章 交通事故の実態・・・一杉正仁
わが国における交通事故の発生状況
1.交通事故死傷者および事故件数の年次推移
2.年齢別の死傷者
3.状態別の死傷者
4.シートベルト着用率,チャイルドシート使用率の変化
自動車運転とその背景
1.運転免許
2.保有車両
交通事故と経済損失
世界における交通事故の実態
まとめ
第4章 運転に求められる身体機能…武原 格
はじめに
法令上の規定
身体機能障害と運転の実際
1.運動機能とADL
2.失語症
3.視野障害
4.年齢
5.問題点
第5章 運転に求められる高次脳機能・・・渡邉 修
はじめに
自動車運転の概念的モデルと関連する高次脳機能
1.strategic level
2.tactical levelおよびoperational level
神経心理学的検査における評価
運転が可能な高次脳機能障害者の安全運転のための配慮
第6章 運転に際して留意すべき疾患・・・一杉正仁
はじめに
運転中の体調変化が事故につながる
1.内外の実態
2.わが国における職業運転者の実態
特に注意すべき疾患
1.高血圧
2.糖尿病
3.アレルギー性疾患
4.失神
5.睡眠障害
6.てんかん
7.認知症
事故予防を目的とした疾患管理の重要性
第7章 薬剤と自動車運転・・・一杉正仁
薬剤の副作用と自動車の運転
代表的な薬剤と諸症状
1.眠気,ふらつき,全身倦怠感
2.血糖低下,血圧低下
3.眼症状等
4.抗癌剤
市販薬について
添付文書と薬剤の選択
適切な服薬指導
第8章 運転再開に際して求められる法的知識・・・一杉正仁
自動車運転と法律
自動車運転免許制度
障害と自動車運転免許
身体の障害と自動車運転免許
1.身体機能
2.視機能
3.聴覚機能
疾病と自動車運転免許
医学的見地に基づく現行制度の問題点
1.自己申告が原則となっていること
2.診断書記載の困難さ
3.医学的判断について
4.医師の任意通報制度について
まとめ
第9章 諸外国の障害者運転への法的対応・・・渡邉 修・米本恭三
はじめに
運転事故と背景となる医学的要因
障害者の運転再開に関する報告
障害者に対する運転免許証の許可に関する規約
1.欧州連合の運転免許に関する指令(EU運転免許制度)
2.英国での仕組み
3.米国での仕組み
運転適性に関して,DVLAが医療専門職に向けて示しているガイドライン
1.神経学的疾患
2.心血管疾患
3.糖尿病
4.精神疾患
5.薬物・アルコール依存症
6.視覚障害
7.腎障害
8.呼吸障害
9.その他
まとめ
第10章 運転再開のための自動車改造・・・杉山光一・武原 格
はじめに
歩み
運転補助装置の種類
1.ハンドル
2.ウインカー,ワイパー
3.ライト点灯,切換
4.シフトレバー
5.サイドブレーキ
6.ペダル操作(ブレーキ,アクセル)
7.その他
運転補助装置の特徴
入手方法
選定
安全基準と責任
経済的な補助等
まとめ
第11章 ドライビングシミュレーター(DS)による運転評価・・・一杉正仁
DSの普及
DSに関する法規
1.自動車教習所における利用
2.機種の認定について
3.高齢者講習で使用する機器
DSの利点について
1.短時間で高次脳機能を加味した運転能力を確認できる
2.状況を自由に設定できる
3.再現性がある
4.簡便で恐怖感が少ない
5.自らの運転能力を把握できる
DSによる操作結果の評価
脳損傷者の運転再開に向けたDSの応用
1.患者が求めていること
2.DSの臨床応用
3.簡易型シミュレーター
まとめ
第12章 実車による評価と訓練・・・熊倉良雄
はじめに
運転評価と運転訓練の流れ
運転評価
1.運転適性検査機器での評価
2.視覚の評価
3.運転操作力測定器での評価
4.記憶に関する評価
5.実車による評価
運転訓練
1.注意障害
2.遂行機能障害
3.記憶障害
4.失語症
5.運動障害(右半身)
教習所に運転評価や教習を依頼する前の確認事項
まとめ
第13章-① 運転再開に向けた地域での取り組み―東京都リハビリテーション病院における取り組み・・・大場秀樹・山嵜未音・福田祐子・高井真希子・藤田庸子・武原 格
はじめに
当院の取り組み
1.当院の自動車運転再開支援の流れ
2.当院で使用しているシミュレーター
3.情報提供
評価
個別介入
自動車教習所との連携
症例提示
まとめと今後の展望
第13章-② 運転再開に向けた地域での取り組み―産業医科大学における取り組み・・・加藤徳明・佐伯 覚・蜂須賀研二
はじめに
当院の自動車運転再開支援の開始
簡易自動車運転シミュレーターの開発
症例提示
高次脳機能障害者の自動車運転再開の指針Ver. 2の紹介
症例提示
当院の現状と課題
まとめ
第13章-③ 運転再開に向けた地域での取り組み―千葉県千葉リハビリテーションセンターにおける取り組み・・・小倉由紀・吉永勝訓
はじめに
評価の流れと内容
1.二段階評価システムの概要
2.実車前評価
3.実車評価
4.評価結果の検討
評価実績と実車評価
1.評価対象者と結果
2.実車評価の有用性
3.「条件付き運転可能」の設定
関係機関との連携と支援者育成
症例提示
今後の課題
第14章 臨床医の判断―医学的診断書の作成にあたって・・・武原 格・林 泰史
はじめに
医学的問題について
1.診断書作成時期
2.内服薬
3.画像所見
4.診察所見
5.医学的診断書について
まとめ
第15章 Q & A
付表 道路交通法・道路交通法施行令・道路交通法施行規則
索引
初 版 序文・・・米本恭三
第1章 現状とニーズ・・・武原 格
はじめに
社会的現状と問題点
臨床現場の現状と問題点
研究活動の現状
患者・医療関係者の現状とニーズ
患者が望む支援
医療関係者が知りたい情報
第2章 脳卒中・脳外傷の疫学・・・渡邉 修
脳卒中
1.脳卒中患者数
2.日本脳卒中データバンクによる脳卒中の内訳,発生頻度
3.脳卒中後の自立性
4.脳卒中後の高次脳機能障害の合併
脳外傷
1.脳外傷者の年齢層
2.脳外傷の機序,分類および重症度
3.脳外傷の発生数,重症度割合,有病者数
4.頭部外傷データバンクにおける重症脳外傷の内訳
5.脳外傷者の障害像
第3章 交通事故の実態・・・一杉正仁
わが国における交通事故の発生状況
1.交通事故死傷者および事故件数の年次推移
2.年齢別の死傷者
3.状態別の死傷者
4.シートベルト着用率,チャイルドシート使用率の変化
自動車運転とその背景
1.運転免許
2.保有車両
交通事故と経済損失
世界における交通事故の実態
まとめ
第4章 運転に求められる身体機能…武原 格
はじめに
法令上の規定
身体機能障害と運転の実際
1.運動機能とADL
2.失語症
3.視野障害
4.年齢
5.問題点
第5章 運転に求められる高次脳機能・・・渡邉 修
はじめに
自動車運転の概念的モデルと関連する高次脳機能
1.strategic level
2.tactical levelおよびoperational level
神経心理学的検査における評価
運転が可能な高次脳機能障害者の安全運転のための配慮
第6章 運転に際して留意すべき疾患・・・一杉正仁
はじめに
運転中の体調変化が事故につながる
1.内外の実態
2.わが国における職業運転者の実態
特に注意すべき疾患
1.高血圧
2.糖尿病
3.アレルギー性疾患
4.失神
5.睡眠障害
6.てんかん
7.認知症
事故予防を目的とした疾患管理の重要性
第7章 薬剤と自動車運転・・・一杉正仁
薬剤の副作用と自動車の運転
代表的な薬剤と諸症状
1.眠気,ふらつき,全身倦怠感
2.血糖低下,血圧低下
3.眼症状等
4.抗癌剤
市販薬について
添付文書と薬剤の選択
適切な服薬指導
第8章 運転再開に際して求められる法的知識・・・一杉正仁
自動車運転と法律
自動車運転免許制度
障害と自動車運転免許
身体の障害と自動車運転免許
1.身体機能
2.視機能
3.聴覚機能
疾病と自動車運転免許
医学的見地に基づく現行制度の問題点
1.自己申告が原則となっていること
2.診断書記載の困難さ
3.医学的判断について
4.医師の任意通報制度について
まとめ
第9章 諸外国の障害者運転への法的対応・・・渡邉 修・米本恭三
はじめに
運転事故と背景となる医学的要因
障害者の運転再開に関する報告
障害者に対する運転免許証の許可に関する規約
1.欧州連合の運転免許に関する指令(EU運転免許制度)
2.英国での仕組み
3.米国での仕組み
運転適性に関して,DVLAが医療専門職に向けて示しているガイドライン
1.神経学的疾患
2.心血管疾患
3.糖尿病
4.精神疾患
5.薬物・アルコール依存症
6.視覚障害
7.腎障害
8.呼吸障害
9.その他
まとめ
第10章 運転再開のための自動車改造・・・杉山光一・武原 格
はじめに
歩み
運転補助装置の種類
1.ハンドル
2.ウインカー,ワイパー
3.ライト点灯,切換
4.シフトレバー
5.サイドブレーキ
6.ペダル操作(ブレーキ,アクセル)
7.その他
運転補助装置の特徴
入手方法
選定
安全基準と責任
経済的な補助等
まとめ
第11章 ドライビングシミュレーター(DS)による運転評価・・・一杉正仁
DSの普及
DSに関する法規
1.自動車教習所における利用
2.機種の認定について
3.高齢者講習で使用する機器
DSの利点について
1.短時間で高次脳機能を加味した運転能力を確認できる
2.状況を自由に設定できる
3.再現性がある
4.簡便で恐怖感が少ない
5.自らの運転能力を把握できる
DSによる操作結果の評価
脳損傷者の運転再開に向けたDSの応用
1.患者が求めていること
2.DSの臨床応用
3.簡易型シミュレーター
まとめ
第12章 実車による評価と訓練・・・熊倉良雄
はじめに
運転評価と運転訓練の流れ
運転評価
1.運転適性検査機器での評価
2.視覚の評価
3.運転操作力測定器での評価
4.記憶に関する評価
5.実車による評価
運転訓練
1.注意障害
2.遂行機能障害
3.記憶障害
4.失語症
5.運動障害(右半身)
教習所に運転評価や教習を依頼する前の確認事項
まとめ
第13章-① 運転再開に向けた地域での取り組み―東京都リハビリテーション病院における取り組み・・・大場秀樹・山嵜未音・福田祐子・高井真希子・藤田庸子・武原 格
はじめに
当院の取り組み
1.当院の自動車運転再開支援の流れ
2.当院で使用しているシミュレーター
3.情報提供
評価
個別介入
自動車教習所との連携
症例提示
まとめと今後の展望
第13章-② 運転再開に向けた地域での取り組み―産業医科大学における取り組み・・・加藤徳明・佐伯 覚・蜂須賀研二
はじめに
当院の自動車運転再開支援の開始
簡易自動車運転シミュレーターの開発
症例提示
高次脳機能障害者の自動車運転再開の指針Ver. 2の紹介
症例提示
当院の現状と課題
まとめ
第13章-③ 運転再開に向けた地域での取り組み―千葉県千葉リハビリテーションセンターにおける取り組み・・・小倉由紀・吉永勝訓
はじめに
評価の流れと内容
1.二段階評価システムの概要
2.実車前評価
3.実車評価
4.評価結果の検討
評価実績と実車評価
1.評価対象者と結果
2.実車評価の有用性
3.「条件付き運転可能」の設定
関係機関との連携と支援者育成
症例提示
今後の課題
第14章 臨床医の判断―医学的診断書の作成にあたって・・・武原 格・林 泰史
はじめに
医学的問題について
1.診断書作成時期
2.内服薬
3.画像所見
4.診察所見
5.医学的診断書について
まとめ
第15章 Q & A
付表 道路交通法・道路交通法施行令・道路交通法施行規則
索引
【監修】
林 泰史(原宿リハビリテーション病院 名誉院長)
米本恭三(東京慈恵会医科大学 名誉教授)
【編集】
武原 格(東京都リハビリテーション病院リハビリテーション 部長)
一杉正仁(滋賀医科大学社会医学講座法医学部門 教授)
渡邉 修(東京慈恵会医科大学第三病院リハビリテーション科 教授)