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第19回勇気ある経営大賞

一気に上級者になるための麻酔科医のテクニック 【第3版】

電子版あり

定価:8,800円(本体8,000円+税)

商品コード: ISBN978-4-89590-708-8

B5 / 372頁 / 2021年
【著】 四維東州 (森山記念病院麻酔科 部長)

※第3版ではタイトルの一部(麻酔科→麻酔科医)を改題しています
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内容紹介

麻酔関連手技の基本から応用まで、実践的理論で必ず上達できる「四維式メソッド」!

麻酔関連を中心としたベッドサイドで必要とされる手技を絶対不可欠な14の章に分け、習得に数年はかかるとされるテクニックの数々を短期間で身につけられるようにまとめている。
第3版では、新章として超音波ガイド下穿刺を独立させて詳述し、他章でも常に進化を続ける四維式メソッドをもとにした新しいテクニックや理論を追加した。
自分のテクニックを築くために、自分のテクニックを磨くために、ぜひ本書を手にされたい。
初版から12年以上にわたり支持されている研修医・麻酔科医の定番書。

目次

推薦のことば
第3版の序

Chapter 1 経鼻エアウェイ挿入
この手技には様々な手技に通じる,とーっても重要な考え方があります‼

Chapter 2 末梢静脈ライン確保
血管の性状に注目してより確実に!やり方を変えなければいけません.

1 基本
2 いろいろな状況におけるテクニックと考察
 a 血管がもろく,浮いている場合
 b 血管がもろそうで皮膚の表面に浮いてこない場合
 c 静脈が逃げる場合
 d 血管にアプローチするときの角度
 e 表面に浮いておらず,ある程度血管が硬い場合
 f 蛇行あるいは分岐して先当たりしてしまうときにカテーテルを進める方法
 g 静脈弁のために失敗する場合がある
 h 幼児の場合
 i 静脈留置針を180°回転させる方法
 j 腕に筋肉があって,中枢に向かって急に太くなるところに血管がある場合
 k むくんでいる場合
 l 針の持ち方

Chapter 3 橈骨動脈ライン確保
苦手な人はいつまでたっても苦手…知識が増えれば成功率はぐんと上昇!

1 一般的,基本的な流れ
2 真髄
 a 水平面における血管の走行の把握
 b 垂直面における血管の走行の把握
 c どこを皮膚上の刺入点とするか
 d 血管に当たらない理由
 e 内針に血液の逆流があり,カテーテルが血管内に入るまで針を進めようとしても,針先が血管壁に当たって血液の逆流がなくなってしまうとき
 f 血管内にカテーテルの先端が入ったが,カテーテルを進めるのが困難なとき
 g fへの対処
 h 血管貫通法
 i 手の背屈はどの程度か
 j 垂直方向において針を血管の走行に平行にする方法
 k 針を180°回転させる方法
 l jの方法とkの方法のどちらを選ぶか
 m 動脈壁に当たったときの抵抗の変化を意識する
 n 18G針で皮膚を切る
 о 動脈と皮膚がカテーテルと一緒に動いてしまう
 p ショックなどで脈が触れない場合
 q 腕がむくんでいて動脈が深いところにあるとき
 r 針の持ち方
 s 固定の仕方

Chapter 4 超音波ガイド下穿刺
刺す対象によっていろいろ変わります.全部読んでいろいろ応用してください!

1 針の穿刺角度
2 プローブの操作方法
3 マーキングの方法
4 神経ブロックにおける平行法での針の描出
 a 針とプローブの角度
 b 針の深さ
 c プローブの軸と針の軸の合わせ方
 d 針の太さ
5 血管穿刺の際のプローブの持ち方
6 超音波ガイド下中心静脈穿刺
 6-1 超音波ガイド下内頸静脈穿刺(交差法)
 a slidingで追尾法を行う
 b tiltingで追尾法を行う
 c ハイブリッドで行う追尾法 
 6-2 超音波ガイド下内頸静脈穿刺(平行法)
 a 内頸静脈を長軸で描出
 b 穿 刺
7 超音波ガイド下動脈穿刺
 a 超音波ガイド下動脈穿刺の適応
 b 交差法
 c 平行法
 d 平行法と交差法はどちらがよいか
8 超音波ガイド下末梢静脈ライン確保
9 神経ブロック各論
 a 神経ブロックに使う針
 b 腹横筋膜面(TAP)ブロック
 c 腹直筋鞘ブロック
 d 大腿神経ブロック
 e 坐骨神経ブロック膝窩部アプローチ
 f 腕神経叢ブロック鎖骨上アプローチ
 g 腕神経叢ブロック斜角筋間アプローチ
 h 腕神経叢ブロック腋窩アプローチ
 i 前腕での尺骨神経ブロック,正中神経ブロックなど
 j 外側大腿皮神経ブロック
10 fasciaリリース(筋膜リリース)
11 超音波機器を使わない内頸静脈穿刺
 a 穿刺前
 b 試し刺し
 c 本穿刺

Chapter 5 マスク換気
人の言うことを鵜呑みにしても,残念ながらダメなときもあります…

Chapter 6 気管挿管
施設によって方法が違う! 
本質を知り,様々な工夫を自分の施設の方法に応用!

1 マッキントッシュ型喉頭鏡による挿管までの一連の流れ
 a 頭部の傾きを直す
 b 頭部を後屈する
 c 開口
 d 喉頭鏡の挿入から舌をよけるまで
 e 舌の弯曲に喉頭鏡の角度を合わせる
 f 喉頭蓋が見えるまで
 g 喉頭蓋が見えてから
 h さらによく見えるようにするために
 i それでも見えないとき
 j チューブの挿入
2 喉頭鏡の角度の変え方と力の入れ方
3 見えないときのテクニック①
4 見えないときのテクニック②
5 見えないときのテクニック③
6 見えないときのテクニック④
7 様々な操作の影響
 a 喉頭鏡を持つ場所とはじめの枕の高さ
 b 枕の高さと下顎,軟部組織
 c 頸部後屈と下顎,軟部組織
 d 枕の高さ,頭部後屈と軟部組織
 e 開口と軟部組織
 f 開口と頸部後屈
 g 開口と下顎門歯
8 スタイレット
9 声門の入り口(仮声帯)は通過したのにすぐにつかえてしまう
10 声門がまったく見えないとき
11 ガムエラスティックブジー,オブチュレーターなどのガイド下で挿入する場合
12 エアウェイスコープ
 a 基本
 b 様々な工夫
13 マックグラス
14 キングヴィジョン
15 バイトブロックと挿管チューブの固定
16 その他
17 経鼻挿管

Chapter 7 肺分離換気
手技も換気設定も,ポイントを押さえればとても簡単です.

1 左気管支用チューブ
 a 挿入中につかえて進まない
 b 右気管支にチューブが入ってしまう
 c 挿管中にどのくらいの深さまで進めればよいか
 d 正しく入っているかの確認
 e 初心者がファイバーを見て最も犯しやすいミス
 f 側臥位にしてチューブの位置がずれる
2 右気管支用チューブ
3 ユニベントチューブ,気管支ブロッカー
4 その他
5 肺分離換気での呼吸設定
 a ボリュームコントロールベンチレーションとプレッシャーコトロールベンチレーション
 b 換気回数は多いほうがいいか少ないほうがいいか
 c I:E比
 d PEEP
 e HPV(hypoxic pulmonary vasoconstriction)
 f 薬剤
 g ヘッドアップ

Chapter 8 声門上器具
使ったことがない器具も全部読んで! 様々な器具に応用できます.

1 ラリンゲルマスククラシックタイプの挿入
 a 開発者の方法
 b リバース法
2 ラリンゲルマスクプロシールの挿入
3 プロシールの際のストマックチューブ挿入
4 陽圧呼吸にするなら
5 ファストラック
6 ディスポーザブルタイプ
7 i—gel
8 経口エアウェイ

Chapter 9 ストマックチューブ挿入
挿管されている患者さんに挿入するのは,だいぶ難しいですよぉ.

1 最初に試す方法
2 1の方法で通過しないとき
3 喉頭展開して入れる
4 胃食道接合部でつかえるとき
5 その他

Chapter 10 膀胱カテーテル挿入
泌尿器科を呼ぶ前に,あなたにはやれることがあります!

Chapter 11 指輪の電メスへの対処
指輪がはずれないとき…あなたが頼りにされちゃいましょう.

1 指輪を抜く方法
2 絶縁体を指と指輪の間に入れる

Chapter 12 スワンガンツカテーテル挿入
スムーズに進まないときは,心臓の形,重力を考えましょう!

1 右内頸静脈から入れる場合
 a 穿刺前に心得ておくこと
 b 上大静脈から右心室に入るまで
 c 右心室から肺動脈に入るまで
 d ウェッジさせるまで
2 左内頸静脈から入れる場合

Chapter 13 脊椎麻酔
知ると知らぬとでは雲泥の差.「麻酔が効かない」って困りますよね…

1 写真を見る
2 アプローチは臨機応変に
3 穿刺の流れ
4 骨に当たってしまった場合
5 電激痛 
6 刺入速度
7 その他のうまくいかないとき
8 麻酔範囲の調節
 a どこまで麻酔範囲が必要か
 b どのように調節するか

Chapter 14 硬膜外カテーテル挿入
知識を使い素早く確実に.あなた次第!患者さんを楽にしてあげてください.

1 硬膜外カテーテル挿入部位
2 正中法と傍正中法
3 傍正中法:すばやくスムーズに
 a 目指す椎間の棘突起間(皮膚上)に+印をつける
 b 皮膚上の刺入点
 c 椎弓に当て,その深さをマーキングする
 d カテラン針を皮下までしっかり抜く
 e 棘突起の根元を探す
 f マーキングの調整
 g 棘突起の根元より少し背側に当てる
 h 棘突起の頭側縁を探す
 i 棘突起間であることをさらに確かめる
 j 棘突起の根元へ振っていく
 k 探りにくいとき
 l 硬膜外針での「マーキングの長さ」の確認
 m 硬膜外針を椎弓に当てる
 n マーキングする
 o 棘突起の根元に当てる
 p 椎弓間より気持ち尾側に向けて刺す
 q loss of resistance
 r loss of resistanceを行い骨に当たってから椎弓間を探せ!
4 その他
 a 脊椎麻酔で述べたようにアプローチは臨機応変に
 b 下向きにカテーテルを入れる
 c 棘突起が触れないような肥満に対して
 d ありがちだが気がつかない難渋するパターン①
 e ありがちだが気がつかない難渋するパターン②
5 最後に

注意:個々の症例には様々な因子が絡んでいる.ある特定の事象に対する対処において,本書に記述した方法が必ずしも適切でないこともある.安全性に関わることもある.そのことは読んでいただければ理解できると思う.よって,ここに書いてある情報を用いた結果生じたいかなる不都合に対しても,筆者は責任を負うものではない.この内容の臨床への適用に関しての責任は医師各自のうちにある.