発達が気になる子の偏食の見方と対応―口腔・感覚・認知・環境からのアプローチ
電子版あり
定価:4,180円(本体3,800円+税)
商品コード: ISBN978-4-89590-778-1
内容紹介
子どもの好き嫌いには理由がある!
子ども一人ひとりの好き嫌いの理由に応じた対応をするために
発達が気になる子では偏食(好き嫌い)に困っている家庭もあり、栄養・発達面から介入が望まれるケースもある。
本書では一人ひとり異なる好き嫌いの理由を口腔面・認知面・感覚面・環境面、また手の不器用さの面から解説するとともに、理由に応じた具体的な対応50項目を詳述。子どもの食行動の傾向や好き嫌い、またその理由を知るのに役立つチェックリスト付き。
リハスタッフ、栄養士、調理員、保育士、保護者、学校の先生、療育スタッフの連携に便利な資料や保護者支援のポイントも記述。
目次
第1章 発達が気になる子どもの食行動の特徴・・・中岡和代
1 子どもの食行動には意味や理由がある
2 子どもの食事中の行動をチェックしてみよう
第2章 偏食(好き嫌い)の理由を考えてみよう
❶ 子どもの成長と偏食・・・宮嶋愛弓
1 偏食とは?
2 発達が気になる子どもの成長と偏食
❷ 子どもの好き嫌いを把握しよう・・・立山清美
1 「好き嫌いチェック表」の活用
「好き嫌いチェック表」の使い方
2 食事状況の把握
3 好き嫌いと栄養のバランスの確認
1. 身長・体重をもとに、順調に発育しているかを確認
2. 顔色や爪の状態を確認
3. 全体として栄養のバランスがとれているかどうかをみる
❸ 好き嫌いの理由に着眼する・・・宮嶋愛弓
1 子どもによって異なる「食べない理由」
2 「食べない理由」によって「適切な対応」は異なる
3 好きな食べ物や「食べ(られ)る理由」にも着目しよう
4 好き嫌いの理由には何があるの?
❹ 口腔面の特性と理由(上手に食べるための口の動きについて)・・・原田 瞬
1 口の動きと偏食(好き嫌い)の関係
2 上手に食べるための口の動き
1. 唇の働き
2. 舌の働き
3. 頬の働き
4. あごの働き
5. のどの働き
3 口の動きの発達
4 発達が気になる子どもの口の動きと偏食(好き嫌い)
❺ 感覚面の特性と理由・・・宮嶋愛弓
1 食事の際に使われる感覚とその個人差
2 感覚面の理由
1. 味の好き嫌い
2. においの好き嫌い
3. 食感の好き嫌い
4. 温度の好き嫌い
5. 音の好き嫌い
6. 外観・見た目の好き嫌い
❻ 認知面の理由・・・立山清美
1 慣れ
「慣れているから」は、好きな理由の上位
2 見通し
1. どのような食べ物なのか、という見通し
2. 量やサイズの見通し
3 こだわり
特徴1.「変えない」─予定、物、位置、道順、順番など
特徴2.「やめない」
特徴3.「始めない」─新たなことを始められない
❼ 環境面の理由・・・立山清美
1 外部環境
1. 人的環境
2. 物的環境
2 内部環境
1. 子どものコンディション
2. 子どもの発達・特性
第3章 偏食(好き嫌い)の対応を考えてみよう
❶ 偏食への対応の現状・・・宮嶋愛弓
❷ 偏食(好き嫌い)の理由に応じた対応・・・宮嶋愛弓
❸ 口腔面の理由への対応(食べやすくするための工夫について)・・・原田 瞬
1 子どもの食べにくさに目を向ける
2 食べにくい理由を考えてみよう
3 食べにくさへの対応
1. 食べ物を工夫する
2. 口の動きの発達を促す
❹ 感覚面の理由への対応・・・宮嶋愛弓
1 感覚を混ぜない─対応する感覚の種類:食感・味・におい
1. 一品ずつ料理を食べる
2. 一口ずつ終わらせ、味を混ぜない
2 嫌いな感覚を変える、好きな感覚を利用する
1. 味
2. におい
3. 食感
4. 温度
5. 音
6. 外観・見た目
❺ 認知面の理由への対応・・・立山清美
1 ファーストチャレンジを支援する(初めての経験をさせ、食材を知ってもらう)
1. 食べないものも食卓に出す
2. 口の中に入れる
3. 残すこともできるようにする
4. 似ている料理に挑戦する
2 量やサイズの見通しを持たせる
3 ともに経験し、見通しを持たせる
4 ルールを決めて見通しを持たせる
1. 嫌いなものから食べ、好きなものを最後にする
2. 食べなくてもすぐに片づける
5 嫌い・苦手なものに気づかせない
1. 容器を変更する・入れなおす
2. 許容範囲で入れる
❻ 環境面の理由への対応・・・宮嶋愛弓
1 人的環境─認知・環境面への対応
1. 介助方法に一貫性を持たせる
2. 強制せず頑張りを認める
3. 楽しい雰囲気を意識する
2 物的環境
1. こだわりを利用し新しい環境に慣れさせる
2. 経験を通して新しい環境に慣れさせる
第4章 手指の不器用さの見方と対応を考えよう・・・丹葉寛之
1 自分で食べられるようになるには
2 自分で食べるために必要なからだ・手・こころの発達(スプーン操作の獲得まで)
3 スプーンの持ち方の発達
4 スプーン操作と、フォーク操作の違い
5 箸の操作について
6 食事環境を見直してみよう
第5章 保護者の状況の理解と支援(保護者への支援、就学前・後の支援)
1 保護者支援の際に気をつけていること・・・立山清美
2 保護者の状況を理解する・・・立山清美
1. 保護者が大事にしていることを尊重する
2. 取り組んできたことを尋ねて情報を共有する
3. 必要に応じて保護者の生活時間も把握する
3 「偏食がある子どもの保護者の自己効力感尺度(SAPS)」の紹介・・・宮嶋愛弓
1. SAPSの目的・意義
2. 偏食がある子どもの保護者の「自己効力感」とは?
3. SAPSの特徴と使い方
4. SAPSの活かし方
4 保護者支援のタイミングと発信・・・立山清美
1. 支援のタイミングは「今なのか」を吟味
2. 保護者への発信
5 就学前・後の支援
1. 慣れにくく不安が強い子どもには先手を打つ・・・立山清美
2. 環境の変化に見通しが持ちづらい子どもと保護者に配慮する・・・立山清美
3. 学校への引き継ぎ・・・立山清美
4. 学校の給食に慣れるまでの支援・・・中岡和代
●付表
コラム一覧
❶子どもの食行動・・・中岡和代
❷子どもの食事で保護者が困っていること・・・中岡和代
❸感覚における個人差・・・宮嶋愛弓
❹慣れにくい子どもでは感覚過敏が影響していることがある・・・立山清美
❺子どもが何にこだわっているのかを見極める・・・立山清美
❻一度の嫌な経験で食べ物が嫌いになる「味覚嫌悪学習」・・・立山清美
❼人の多く集まる場所が苦手な子ども・・・立山清美
❽内部環境と外部環境は相互に影響・・・立山清美
❾離乳食の進め方ー感覚面への対応・・・宮嶋愛弓
❿子どもの味覚の発達をふまえた対応・・・宮嶋愛弓
⓫見慣れない食べ物、どのような状況なら食べようと思いますか?・・・立山清美
⓬ほめることがなぜ大事?・・・立山清美
⓭なぜその支援が必要なのか理由も伝えよう(申し送る側)、理由を確認しよう(受け手側)・・・立山清美
1 子どもの食行動には意味や理由がある
2 子どもの食事中の行動をチェックしてみよう
第2章 偏食(好き嫌い)の理由を考えてみよう
❶ 子どもの成長と偏食・・・宮嶋愛弓
1 偏食とは?
2 発達が気になる子どもの成長と偏食
❷ 子どもの好き嫌いを把握しよう・・・立山清美
1 「好き嫌いチェック表」の活用
「好き嫌いチェック表」の使い方
2 食事状況の把握
3 好き嫌いと栄養のバランスの確認
1. 身長・体重をもとに、順調に発育しているかを確認
2. 顔色や爪の状態を確認
3. 全体として栄養のバランスがとれているかどうかをみる
❸ 好き嫌いの理由に着眼する・・・宮嶋愛弓
1 子どもによって異なる「食べない理由」
2 「食べない理由」によって「適切な対応」は異なる
3 好きな食べ物や「食べ(られ)る理由」にも着目しよう
4 好き嫌いの理由には何があるの?
❹ 口腔面の特性と理由(上手に食べるための口の動きについて)・・・原田 瞬
1 口の動きと偏食(好き嫌い)の関係
2 上手に食べるための口の動き
1. 唇の働き
2. 舌の働き
3. 頬の働き
4. あごの働き
5. のどの働き
3 口の動きの発達
4 発達が気になる子どもの口の動きと偏食(好き嫌い)
❺ 感覚面の特性と理由・・・宮嶋愛弓
1 食事の際に使われる感覚とその個人差
2 感覚面の理由
1. 味の好き嫌い
2. においの好き嫌い
3. 食感の好き嫌い
4. 温度の好き嫌い
5. 音の好き嫌い
6. 外観・見た目の好き嫌い
❻ 認知面の理由・・・立山清美
1 慣れ
「慣れているから」は、好きな理由の上位
2 見通し
1. どのような食べ物なのか、という見通し
2. 量やサイズの見通し
3 こだわり
特徴1.「変えない」─予定、物、位置、道順、順番など
特徴2.「やめない」
特徴3.「始めない」─新たなことを始められない
❼ 環境面の理由・・・立山清美
1 外部環境
1. 人的環境
2. 物的環境
2 内部環境
1. 子どものコンディション
2. 子どもの発達・特性
第3章 偏食(好き嫌い)の対応を考えてみよう
❶ 偏食への対応の現状・・・宮嶋愛弓
❷ 偏食(好き嫌い)の理由に応じた対応・・・宮嶋愛弓
❸ 口腔面の理由への対応(食べやすくするための工夫について)・・・原田 瞬
1 子どもの食べにくさに目を向ける
2 食べにくい理由を考えてみよう
3 食べにくさへの対応
1. 食べ物を工夫する
2. 口の動きの発達を促す
❹ 感覚面の理由への対応・・・宮嶋愛弓
1 感覚を混ぜない─対応する感覚の種類:食感・味・におい
1. 一品ずつ料理を食べる
2. 一口ずつ終わらせ、味を混ぜない
2 嫌いな感覚を変える、好きな感覚を利用する
1. 味
2. におい
3. 食感
4. 温度
5. 音
6. 外観・見た目
❺ 認知面の理由への対応・・・立山清美
1 ファーストチャレンジを支援する(初めての経験をさせ、食材を知ってもらう)
1. 食べないものも食卓に出す
2. 口の中に入れる
3. 残すこともできるようにする
4. 似ている料理に挑戦する
2 量やサイズの見通しを持たせる
3 ともに経験し、見通しを持たせる
4 ルールを決めて見通しを持たせる
1. 嫌いなものから食べ、好きなものを最後にする
2. 食べなくてもすぐに片づける
5 嫌い・苦手なものに気づかせない
1. 容器を変更する・入れなおす
2. 許容範囲で入れる
❻ 環境面の理由への対応・・・宮嶋愛弓
1 人的環境─認知・環境面への対応
1. 介助方法に一貫性を持たせる
2. 強制せず頑張りを認める
3. 楽しい雰囲気を意識する
2 物的環境
1. こだわりを利用し新しい環境に慣れさせる
2. 経験を通して新しい環境に慣れさせる
第4章 手指の不器用さの見方と対応を考えよう・・・丹葉寛之
1 自分で食べられるようになるには
2 自分で食べるために必要なからだ・手・こころの発達(スプーン操作の獲得まで)
3 スプーンの持ち方の発達
4 スプーン操作と、フォーク操作の違い
5 箸の操作について
6 食事環境を見直してみよう
第5章 保護者の状況の理解と支援(保護者への支援、就学前・後の支援)
1 保護者支援の際に気をつけていること・・・立山清美
2 保護者の状況を理解する・・・立山清美
1. 保護者が大事にしていることを尊重する
2. 取り組んできたことを尋ねて情報を共有する
3. 必要に応じて保護者の生活時間も把握する
3 「偏食がある子どもの保護者の自己効力感尺度(SAPS)」の紹介・・・宮嶋愛弓
1. SAPSの目的・意義
2. 偏食がある子どもの保護者の「自己効力感」とは?
3. SAPSの特徴と使い方
4. SAPSの活かし方
4 保護者支援のタイミングと発信・・・立山清美
1. 支援のタイミングは「今なのか」を吟味
2. 保護者への発信
5 就学前・後の支援
1. 慣れにくく不安が強い子どもには先手を打つ・・・立山清美
2. 環境の変化に見通しが持ちづらい子どもと保護者に配慮する・・・立山清美
3. 学校への引き継ぎ・・・立山清美
4. 学校の給食に慣れるまでの支援・・・中岡和代
●付表
コラム一覧
❶子どもの食行動・・・中岡和代
❷子どもの食事で保護者が困っていること・・・中岡和代
❸感覚における個人差・・・宮嶋愛弓
❹慣れにくい子どもでは感覚過敏が影響していることがある・・・立山清美
❺子どもが何にこだわっているのかを見極める・・・立山清美
❻一度の嫌な経験で食べ物が嫌いになる「味覚嫌悪学習」・・・立山清美
❼人の多く集まる場所が苦手な子ども・・・立山清美
❽内部環境と外部環境は相互に影響・・・立山清美
❾離乳食の進め方ー感覚面への対応・・・宮嶋愛弓
❿子どもの味覚の発達をふまえた対応・・・宮嶋愛弓
⓫見慣れない食べ物、どのような状況なら食べようと思いますか?・・・立山清美
⓬ほめることがなぜ大事?・・・立山清美
⓭なぜその支援が必要なのか理由も伝えよう(申し送る側)、理由を確認しよう(受け手側)・・・立山清美
【編著】立山清美
【著】宮嶋愛弓、丹葉寛之、中岡和代、原田 瞬